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モイーズ監督が重要視する“3つのキーワード”が見えたフルハム戦。マンU指揮官が目指すスタイルとは?

text by 内藤秀明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

2点目、3点目でもモイーズ監督の志向が

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2点目を決めたファンペルシー【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 20分の2点目に関しても、「高い位置でのボール奪取」「縦への早さ」が出たモイーズ監督好みの場面だ。左サイドの高い位置でボールを奪い返したアドナン・ヤヌザイは、そのままボールを運びスルーパス。

 左サイドに流れながら、ギリギリのタイミングで裏に飛び出したファンペルシーは、キーパーとの1対1でニアの上部に強烈な一発をお見舞いし、ネット揺らした。難なく決めているように見えるシーンではあるが、シュートの精度はもちろん、ニアの上部を選択したシュートセンス含め見事なゴールシーンだった。

 22分の得点シーンは、「縦への早さ」「中盤からの飛び出しでクロスに人数をかける」だ。

 トム・クレバリーのスルーパスにファンペルシーが右サイドに流れながら抜け出し、また抜きクロスを送る。そこに、ルーニーがニアへのランニングの振りをした後にファーに動き直し、ダイレクトで合わしてあっさり3点目。

 ルーニーとファンペルシーの個人技で決まったように見えるシーンだが、よくよく見てみると、ボックスにはヤヌザイもジョーンズも飛びこんでいて、モイーズ監督の狙いがチームに馴染みつつあるのを感じるシーンでもあった。

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