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モイーズ監督が重要視する“3つのキーワード”が見えたフルハム戦。マンU指揮官が目指すスタイルとは?

text by 内藤秀明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

インパクトを残せなかった香川

 3点のリードもあり、心理的な余裕ができた結果、モイーズ監督は後半開始と同時に3枚替えを敢行し、日本代表MF香川真司もプレー機会を得る。

 ただ、3点差のリードもあり、少し集中力を欠いてしまったユナイテッドはうまく攻められず、チームの集中力の低下の流れに逆らえなかった香川もいまいちインパクトを残すことができなかった。

 相性のよいキャリック、クレバリーがおらず、うまくパスをもらえなかった香川には同情の余地がある。とはいえ、せっかくもらえた出場時間でインパクトを残せなかったのは残念だ。

 また、チームと個人のパフォーマンスは基本的に切っても切れない関係ではあるが、それでもドリブルでの仕掛けはほとんどなく、ボックス内へのパスは僅か1本(失敗)。シュートは0本。

 褒められるできはなく、今後ドリブル、パス、シュートどのプレーでもチャレンジしていかなければならない。

 ひとまず、開幕時の不調からは脱却しはじめたモイーズ監督のユナイテッド。前節のストーク戦では3得点、キャピタルワンカップのノリッチ戦では4得点、今節も3得点と、点がとれるようになってきたのは朗報だ。

 残念ながらチームにこれだけ多くの得点がありながらも、香川は直接的に得点には絡めていない。上向きなチームの調子に合わせて、香川自身も調子を上げて、結果を残したいところだ。

【了】

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