香川は左サイドでも輝ける――。ファン・ペルシー復帰後に求められるルーニーとの“三角形”

2013年11月30日(Sat)11時15分配信

シリーズ:フットボール母国の神髄
text by 森昌利 photo Ryota Harada , Kazhito Yamada / Kaz Photography
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ショックだったファーガソン監督の退任

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ファンペルシーにとってショックだったファーギーの退任【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 今季は香川が遅れてやって来た。ところが新監督は日本代表MFの不在を気にかける様子もなく、ユナイテッドでの新シーズンをスタートさせた。

 しかし、連携を欠いた攻撃陣はなかなか思うように結果を出さない。昨季、ファーガソン監督指揮下であれほど献身的で、どんな状況でもゴールを目指したファン・ペルシーは、厳しいマークに遭うと露骨に嫌悪感をあらわにし、相手DF陣と小競り合いを起こすことも珍しくなくなった。

 ただし、今季も10試合で7ゴールを決め、それなりの存在感を示してはいる。が、全てを出し尽くして優勝を勝ち取るといった姿勢が明らかだった昨季に比べ、多少散漫な印象だ。

 古巣のアーセナル戦で1-0勝利の決勝弾となったヘディングを決めたのが唯一オランダ代表FWらしい仕事だった。正直、昨季の大黒柱的な存在感はやや薄れている。

 ファーガソン前監督は、先月出版した自叙伝の中で、「ロビンとシンジにはまだ当分辞めないといっていたので、引退を告げてがっかりさせたかも知れない」と記述しているが、サーの存在に引き寄せられるように、ユナイテッド移籍を決意したファン・ペルシーにとって、前監督の引退は相当ショックな出来事だったかも知れない。

 一方、ファーガソン監督が去ったことで、蘇ったのがルーニーだ。今季はその選手生命を賭け、開幕当初から全力パフォーマンスを続けている。それはモイーズ新監督が強く残留を希望したことがきっかけだった。

 こうしたルーニーの100%を出し切る姿は、昨季終了間際、またもファーガソン監督に移籍希望を暴露され、一時は一斉にそっぽを向かれたサポーターの信頼も取り戻させた。そしてファン・ペルシーから“王様”の地位も取り戻しかけている。

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