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香川真司 10年前

ルーニー孤立招いた香川との『距離感』。2人を遠ざけたマンUに足りない連動性

チャンピオンズリーグのシャルタール・ドネツク戦、1-0で勝利しながらもマンチェスター・ユナイテッドは苦しい戦いを強いられた。攻撃の核となるルーニーと香川も十分に機能していたとは言えなかったが、なぜこのような事態になってしまったのか。原因は2人の距離感にある。

text by 内藤秀明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

パフォーマンスは良くないが、なんとか勝利したユナイテッド

ルーニー孤立招いた香川との『距離感』。2人を遠ざけたマンUに足りない連動性
香川真司はフル出場【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 香川真司はチャンピオンズリーグ・グループステージ第6節マンチェスター・ユナイテッド対シャフタール・ドネツクの一戦にフル出場し、1-0の勝利に貢献した。

 勝者はユナイテッド。しかし、シュート本数ユナイテッド10本に対して、シャフタール17本。ほとんどシャフタールペースの試合で、ユナイテッドにとっては苦しい時間が長い一戦だった。それでも、なんとか無失点で終えたのは、中盤のフィル・ジョーンズの奮闘と、相手攻撃陣が最後のシュートの局面で精度を欠いたから他ならない。

 リオ・ファーディナンドは改めて、能力の低下を露呈する一戦。守備範囲が狭く、サイドに釣り出されれば、簡単にスピードで振り切られるシーンが多かった。

 また左サイドバックのアレキサンダー・ビュットナーも、ユナイテッドレベルの選手に到達できていないことを明らかにしてしまった。守備では簡単に飛び込んで相手にかわされ、攻撃面では何度もドリブルを仕掛けるが、簡単に奪われるシーンが多かった。

 ユナイテッドの11人の中で特によくなかったのはこの二人だが、全体としてパフォーマンスがよくなかったのも間違いない。その結果、前半はウェイン・ルーニーが完全に孤立し、効果的な攻撃を展開できなかった。

 では何故ルーニーは孤立してしまったのか、それは香川を含めた他の選手たちのプレーに原因がある。

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