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香川真司 10年前

ルーニー孤立招いた香川との『距離感』。2人を遠ざけたマンUに足りない連動性

text by 内藤秀明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

求められるチームとしての連動

 後半に入り、相手のプレスがやや弱まると、ユナイテッドの組み立てはましになり、全体を押し上げられる時間帯が増えた。すると香川とルーニーの距離は近くなり、そこに他の選手も加わり好連携を披露。

 58分には、ルーニーが左サイドで時間をつくると、左サイドの高い位置でフリーのアシュリー・ヤングにボールを預ける。ボールをもらったヤングがクロスをボックスに送ると、香川はニアに飛び込みそのボールに合わせた。シュートはキーパーにはじかれるも悪くないプレー。

 59分には、香川とジョーンズのよい連携からルーニーにボールが渡り、惜しいループを放つシーンもあった。

 このように、香川とルーニーに多くの選手がかかわるとよりチャンスは増える。香川とルーニーはユナイテッドの攻撃の核で、この二人だけでも魅力的な連動を披露する。ただし、ここに他の選手が絡むことが出来なければ、チーム力はアップしない。

 決勝トーナメントからはさらに厳しい相手との戦いとなる。勝ち進むためにはチームとしての連動が不可欠だ。

【了】

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