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長友佑都 10年前

ナポリ戦ゴールも現地紙は「5点」。本当に長友は酷評されるパフォーマンスだったのか?

ナポリに2-4と敗れたインテル。長友佑都は先発出場し、ゴールも記録するも現地紙の評価は厳しいものだった。だが、現地在住の記者はそのパフォーマンスを高く評価している。

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

ゴールもミス響きガゼッタの評点は「5」

 インテルにとっては、とても評価の難しい試合となってしまった。

「選手たちには良くやったとねぎらった。試合を支配したのは我われだった」とマッツァーリ監督はコメントしたが、その通り攻撃面でいえば、最近数試合の中で最高に近い内容だったように思える。相手のハイプレスをしのぎ、リードをしてカウンターに的を絞った相手を逆に押し込んだのだから。

 しかし、4失点だ。試合中にやらかしたミスが、ことごとく失点につながってしまう。これはゴールチャンスを逃さない“個”がナポリに揃っていたせいでもあるし、インテルのDF陣が稚拙で不注意だったせいもある。

 評価が難しいのは、長友のパフォーマンスについてもそうである。イグアインの先制点を『逆アシスト』してしまい、ガゼッタ・デッロ・スポルトには「あれでナポリはカウンターに的を絞った。試合に岩のように影響した」と断罪され、得点を決めたにも関わらず評点は5となっていた。

 しかし攻撃面では躍動。負け試合ではあるものの、筆者が観てきた中では最高のパフォーマンスであったようにも思える。

 まず失点の場面から話を進めたい。左クロスに対し、ダイアゴナルに走り込んだ相手SBのマッジョを長友は警戒し、カバーに入った。もっともその後のヘッドは、エリアの中央に行ってしまった。

「サッカースクール級のミス」と地元紙には断罪され、「あのヘッドはちゃんと首をひねって外に出せ、と長友に言っとけ」と地元記者には言われた。

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