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インテル、ミラノダービーを制す 長友はフル出場で存在感

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長友は終盤にキャプテンマークを巻く
長友は終盤にキャプテンマークを巻く【写真:goal.com】

22日に行われたセリエA第17節、インテル対ミランのミラノダービーは1ー0でホームのインテルが勝利した。インテルの長友佑都はフル出場。82分からはキャプテンマークを託され、チームの勝利に貢献している。

冬に本田圭佑の加入が決まっているミラン。アッレグリ監督は、先発メンバーで周囲を驚かせた。戦前の予想ではマトリが起用されると思われていたが、22歳のサポナーラが登場する。対するインテルは、ほぼ予想どおりのスターティングメンバーで入った。

前半は互いに相手に多くの決定機を与えない緊張感のある試合に。12分にカカーがシュート性のクロスを入れるなど、ミランの方がゴールに迫る回数は多かった。

しかし、24分には右サイドからのタイデルのクロスに長友が飛び込み、インテルも自分たちの攻撃の形を見せていく。パラシオがペナルティーエリア内で倒されてPKをアピールするシーンもあったが、主審の笛は鳴らなかった。

スコアが動かないまま迎えた後半、立ち上がりはミランがボールを持つ。後半の頭からコンスタンを下げてエマヌエルソンを投入。左サイドの攻撃の活性化が期待された。

インテルのマッツァーリ監督は、いつもどおりの采配。57分と普段よりやや早い印象だが、タイデルに代えてコバチッチを入れた。

自陣で相手にボールを持たれるインテルは、しっかり守って速攻を狙う。最前線のパラシオを左右の裏のスペースに走らせてボールが収まれば、というところだが、ミランの守備陣は集中を切らさない。66分には長友がミドルシュートを狙ったが、GKアッビアーティを脅かすものではなかった。

70分を過ぎたあたりから、長友が左サイドの高い位置でボールを受ける機会が増えたが、2人に対応されるなどしてマークを振り切れず、決定的な仕事はなかなかできない。78分のカウンターで長友が入れたクロスは非常に惜しかったものの、パラシオの少し前に入ってしまい反対サイドへ流れた。

81分には長友のパスをペナルティースポット付近で受けたパラシオが反転シュートを狙うが、GKに止められる。こぼれたボールをグアリンが折り返すが、長友は押し込めず。悔しさをあらわにして地面を叩いた。

良い時間帯を迎えているインテルは、攻勢に出る。82分、3枚目の交代カードでカンビアッソが下がり、前線にイカルディを投入。すでにサネッティも退いており、カンビアッソはキャプテンマークを長友の腕に巻きつけてピッチを出た。

すると86分、ついに試合が動いた。左腕にキャプテンマークを巻いた55番が中央から右サイドに展開すると、ジョナタンがグアリンに縦パス。グアリンのグラウンダーのクロスにニアでパラシオが巧みに合わせると、長友の前を横切ったボールがゴールに吸い込まれた。

追い詰められたミランは、すぐにパッツィーニを入れて前に出る。しかし、インテルは集中を切らさず、効率良くフィニッシュまで持ち込んだ。

アディショナルタイム、リスタートを急ぐミランは、ムンタリが相手に手を出してしまい退場。その直後のFKでバロテッリが左サイドから質の高いボールを入れるが、わずかに味方には合わなかった。

試合は1ー0で終了。インテルがダービーで大きな勝ち点3を手にし、最高の形で2013年最終戦を終えた。

Goal.com

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