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内田篤人 10年前

ドイツ人記者が探る、内田篤人がシャルケで愛される理由

text by ダビド・ニーンハウス photo by Ryota Harada

「シャルケにはできるだけ長くいたいと思います」

 だが、そのルール・ダービーを内田がもう楽しめない可能性もあったのだ。今季開幕前には、アーセナルが内田に興味を持っていると言われていた。他方からは、シャルケが内田とのトレードでルーカス・ポドルスキをゲルゼンキルヒェンに連れて来たがっているという話も聞こえてきた。

 実際にクラブ間の話し合いまで進んだかは定かではないが、ガナーズは700万ユーロをテーブルの上に置く用意があったと報じられた。この移籍とトレードの両方ともに成立することはなく、今もシャルケで背番号22のユニフォームに身を包んでいるが、内田は再び海を渡る自分を容易に想像することができると話す。

「2015年を過ぎてもシャルケが僕にいて欲しいと思ってくれるなら、喜んでここに残ります。でも、もしシャルケがもう必要とはしていないよと言うなら、イングランドに行くことも想像できます」

 だが、こう言って内田は微笑むのだ。

「シャルケにはできるだけ長くいたいと思います。僕はこのクラブが好きなんです」

 仲間たちとの相思相愛の関係が終わりを迎える日がやって来るなど、今はまだまったく想像することができない。

【了】

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