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連載コラム 10年前

W杯前に知っておくべきブラジルフッチボール。ネイマールの才能はいかにして磨かれたのか?(その2)

シリーズ:W杯前に知っておくべきブラジルフッチボール text by 田崎健太 photo by Kenta Tazaki , Kenzaburo Matsuoka

「若いアスリートの成長には、家族がきちんとしていることが大切だ」

W杯前に知っておくべきブラジルフッチボール。ネイマールの才能はいかにして磨かれたのか?(その2)
ギリェルメはネイマールの成功は家族の支えがあったからだと見ている【写真:松岡健三郎】

 リマはサントスの歴史を見続けてきた。ネイマールの父親の現役時代も覚えている。

「息子と比べるともっとセンターフォワード的な選手だった。シュートの巧い選手だった。サントスにもいたが、出場機会が得られず、北部のクラブに移籍していった。サッカー選手が成功するのには運も必要なんだ。ディフェンダーとの駆け引きについてはネイマールは父親に多くを学んだんじゃないかな」

 ギリェルメはネイマールの成功は家族の支えがあったからだと見ている。

「ネイマールがサントスの下部組織に入って、父親は彼を支えるために家族ごとサントスに引っ越してきた。サントスでは家族のサポートを非常に重視している。若いアスリートの成長には、家族がきちんとしていることが大切だ。ネイマールの父親は息子のために本当に献身的だった」

 サッカーに限らず、才能のある子どもはあちこちで産まれてくるものだ。ところが自分の才能に対して自覚がなかったり、期待に耐えきれず潰れてしまうことが少なくない。自立出来るまで正しい方向に導く「添え木」――家族の支えが不可欠である。

 サントスFCはこの家族の“教育”に力を入れている。

【次週に続く】

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