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ブンデス日本人選手、第19節現地採点を振り返る。清武と細貝はなぜ低評価だったのか?

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

清武と細貝の「4」。同じ意味合いか

 そうした「ヘルタの心臓」としての細貝を考えてみれば、両誌の「4」という数字は少し低評価のように見える。ヘルタの中での存在の大きさが、チームの敗戦という結果を受けて、かえって「4」という数字に繋がったのかもしれない。期待の裏返しの厳しさ、ということだ。細貝は76分に途中交代した。

 そして細貝の厳しいマークにあった清武は、なかなか仕事をすることが出来ない。しかしときおりプレーが光った。20分にファンデンベアクがクリアミスをしたボールは、清武からの鋭いクロスである。

 47分には、僅かにゴールを逸れるがロングレンジからのシュートを放った。自陣に戻りロニーを潰す、深くまで戻ってカバーに入るなど、ディフェンスにも積極的に関与する。68分にドリミッチがゴールを決めたあと、81分に交代するまで、清武も活き活きとし始めた。

 つまり清武のときおり光ったプレーに「3」という評価を与えたのがKickerで、それ以外のプレーに物足りなさを感じたBildは「4」という評価を与えたのだろう。そういった意味ではBildが細貝に与えた「4」と、清武に与えた「4」は、同じような意味合いなのかもしれない。

 清武もニュルンベルクにて攻撃の核として存在を示している。まだまだやれるだろう、ということだ。ニュルンベルクは今回の勝利で遂に降格圏を脱した。清武の力強さも増していくはずだ。

【了】

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