フットボールチャンネル

CLベスト16。死角なき絶対王者バイエルン、アーセナルはどう戦うべきか?

text by 編集部 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

引いて守ることは危険

 そんな不安要素連発のアーセナルだが、同じくバイエルンにアウェイで勝利した昨季のセカンドレグのように勇気を持って前に出る事が求められる。昨シーズン、バイエルンは唯一苦しめたのはこのときのアーセナルと言っても過言ではないだろう。

 アーセナルは引いて守れるチームではないし、グアルディオラのチームは引いて守る相手を崩す事など朝飯前。むしろそういった相手にこそ力を発揮するチームだ。だからこそ、アーセナルはディフェンスラインを下げる事無く高い位置からプレスをかけ続ける事が要求される。

 さらに、左サイドバックのダビド・アラバがかなり高い位置取りをするため、このアラバの裏をチェンバレンらスピードのあるウイングが突けばチャンスは生まれるはずだ。アラバの裏を突く事でセンターバックのダンテをサイドに釣り出す事が出来れば、エジルとジルーへのマークが薄くなり中央からの突破も可能となるだろう。

 ただ、前線からのプレスが重要なのは言うまでもないが、ディフェンスラインにロングボールを出させる選択肢は危険だ。

 グループステージでマンチェスター・シティがこの方法で勝利したが、グアルディオラがそのような弱点を放置しておく訳は無い。最近のバイエルンは、シュートパスによるポゼッションのみならず、後方からロングボールを入れる戦術も取り入れている。

1 2 3

KANZENからのお知らせ

scroll top