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香川真司 10年前

達観した香川、代表戦に向けたあくまでポジティブ「こんな大きな壁はない。乗り越えて成長できる。人生と一緒」

text by 元川悦子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Ryota Harada , Getty Images

「ゴールや勝利を被災地に捧げられればいいかな」

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「ゴールや勝利を捧げられれば」【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

「国立は歴史あるスタジアムですし、あこがれていた舞台。好きなスタジアムですし、最後になるので楽しみです。

 それに震災に対しての思いは常にあります。ゴールや勝利を被災地に捧げられればいいかなと思ってる。あと1週間後に3年が経つってことで、自分がそういうものを届けられたらいいと思いますし、W杯イヤーなんで東北のみんなも盛り上がってくれればいい。改めて震災のことを振り返りながらいい戦いをしていきたいなと思います。

 W杯に向けては、欧州2試合をいい形で勝てたり、自信を持てるところが沢山あったんで、それを継続したい。代表は時間が空くんで継続することが難しさでもあるけど、そうすることがW杯につながる。時間も少ないですけど、うまく戦っていきたいと思いますね」

 ざまざまな思いを胸に、香川は久しぶりにエースナンバー10をつけてピッチに立つ。ブラジル本大会メンバー発表前最後の国際Aマッチでゴールという目に見える結果を残せば、長く暗いトンネルから抜け出せるだろう。明けない夜というのはない。香川にもきっと何かしらの希望が見えるはずだ。

【了】

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