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Jリーグ 10年前

J規約変更がもたらした浦和の無観客試合。期待したい差別への認知とサッカーを超えた日本社会全体への影響

浦和レッズのサポーターが出した横断幕に差別的表現があった問題で、Jリーグは無観客試合という処分を下した。この制裁はJリーグが規約を変更していたことで実現したもの。差別撤廃へ、期待したいのはサッカーを超えて良い影響を日本全体にもたらすものだ。

text by 海老沢純一 photo by Asuka Kudo / Football Channel

注目すべきJリーグ規約の変更

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Jリーグ規約の変更点

Jリーグは13日、浦和レッズのサポーターが8日のサガン鳥栖戦で「JAPANESE ONLY」という差別的な横断幕を掲出した問題に対して、23日のホーム・埼玉スタジアムで行われる清水エスパルス戦の「無観客試合」という処分を下した。

この「無観客試合」は、Jリーグ史上初の厳罰となったが、その背景には今シーズンから「Jリーグ規約の変更」がある。

変更された規約の一部に第11章・制裁/第1節・総則の第142条[制裁の種類]がある。

【変更前】
[1] けん責 始末書をとり、将来を戒める
[2] 制裁金 1件につき1億円以下の制裁金を科す
[3] 勝点減 リーグ戦の勝点を1件につき15点を限度として減ずる
[4] 出場権剥奪 リーグカップ戦における違反行為に対する制裁として次年度のリーグカップ戦への出場権を剥奪する
[5] 除名 Jリーグから除名する(ただし、総会において正会員現在数の4分の3以上の多数による議決を要する)

【変更後】
[1] けん責 始末書をとり、将来を戒める
[2] 制裁金 1件につき1億円以下の制裁金を科す
[3] 中立地での試合の開催 試合を中立地で開催させる
[4] 無観客試合の開催 入場者のいない試合を開催させる
[5] 試合の没収 得点を 3対0 として試合を没収する
[6] 勝点減 リーグ戦の勝点を1件につき15点を限度として減ずる
[7] 出場権剥奪 リーグカップ戦における違反行為に対する制裁として次年度のリーグカップ戦への出場権を剥奪する
[8] 下位ディビジョンへの降格 所属するディビジョンより1つ以上下位のディビジョンに降格させる
[9] 除名 Jリーグから除名する(ただし、総会において正会員現在数の4分の3以上の多数による議決を要する)

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