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レアル有利の“クラシコ”控えバルサに監督解任騒動。単なる飛ばしではない信ぴょう性とその理由

text by 山本美智子 photo by Rafa Huerta , Kaz Photography

なぜ解任論が出ているのか?

 解任がささやかれる理由の一つとして、マルティノが試合ごとに思い切った改革ができないという声がある。マルティノが交代枠を使う時、どんなプレーを狙っているのかがある程度見えてしまう。

 メッシやネイマールを最初からベンチに座らせる、といった強気な決断はできるマルティノだが、一度、試合が開始してからの決定に斬新さがないことに周囲は不満を抱えている。もっとも、トップチームの選手らは、「死ぬまで(最後まで)僕らはタタと共にいる」と信頼を寄せている。

 また、マルティノとは別に、ピッチ上では思ったように結果を出せていないネイマールもやり玉に挙げられている。マンチェスター・シティ戦でのネイマールのプレー内容は、周囲からの期待に応えるレベルにはほど遠く、今週末のネイマール対ロナウドといった絵は、少なくともスタメンレベルでは見られないだろう。

 本来、こういったビッグマッチで活躍することを望まれて補強された選手なのだが、相変わらず、攻撃の中心になっているのはメッシだ。レオ・メッシのように先天的な才に恵まれた世界一のプレーヤーと比較されるのだから、ネイマールには気の毒な気もするが、2ヶ月間、負傷でプレーできずにいたメッシが決めているゴール数は18得点。

 一方のネイマールは7得点。メッシは、リーグ戦最多得点王のロナウド(25)に7点差、2位のディエゴ・コスタに7点差と迫っている。これが、スペインリーグのトップクラブに求められる攻撃力なのだ。

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