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日本代表 10年前

ザックジャパン23人の選出予想。当確は15人、十分あり得る大久保のサプライズ招集

text by 河治良幸 photo by Getty Images

可能性の高い塩谷の滑り込み招集

 そうなると残りは4枠。バランスはDFが1人、ボランチが1人、2列目が1~2人、1トップが0~1人となるだろう。“4人目のCB”は細貝をSBのバックアップとして想定できた場合、マルチロール性よりも終盤に守り切る役割や[3-4-3]のオプションとして期待される。そのまま伊野波雅彦が選ばれるのが既定路線だが、守り切る、パワープレーで得点を取るといった部分では足りない。

 CBのスペシャリストとしてはセレッソの山下達也、SBや3バックの一角も兼ねるマルチとして広島の塩谷司、また経験が豊富で空中戦に絶対的な強さを見せる田中マルクス闘莉王(名古屋)の線が無いわけではない。4月の合宿を取材した筆者としては山下の学習意欲と闘争心を買いたいが、安定感と[3-4-3]の適応力で塩谷が入るのではないか。

 MFで“当落線上”と見られるのがボランチの青山敏弘と2列目の清武弘嗣だ。ザッケローニ監督が「非常に気に入っている」と語る青山は4月の合宿でも抜群の存在感があり、遠藤が出られない場合の組み立て役としては最も計算できる選手だ。ただ、若い柴崎岳もクラブでのパフォーマンスが向上しており、ポテンシャルを見込んで抜擢する可能性がある。

ザックジャパン23人の選出予想。当確は15人、十分あり得る大久保のサプライズ招集
中村憲剛【写真:Getty Images】

 ただ、もう1人気になるのが中村憲剛だ。アジア予選では常連だった中村だが、「中村史上最高」と本人が語った昨年、コンフェデ後のテストマッチでは全く招集されなかった。とはいえ、日本代表において12年のフランス戦を除くとハイパフォーマンスを続けており、本田や香川との相性も悪くない。

 途中出場でもすぐ試合に入れる能力も重要だ。トップ下とボランチの両ポジションで、遠藤と本田の控えとしてはもちろん、試合の流れを変える存在としても出番がありそうだ。青山か柴崎の選出も想定に入れつつ、ここでは中村憲を推したい。

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