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ブンデス最終節、三つ巴の残留争い。厳しい状況のニュルンベルクは清武の奮起が鍵握る

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

最下位ブラウンシュヴァイク、昨季残留したホッフェンハイムの再現狙う

 ホッフェンハイムにとってはヨーロッパリーグへの出場の可能性ももはやなく、消化試合の意味合いが強い。4連敗を喫する前の、対マインツ3-1、対レバークーゼン1-1、対ハノーファー3-0としたころの勢いを取り戻すことが出来れば、まだ可能性はある。そのことがオッズにも現れているのだろう。

 Kicker誌には「FRAGE DER WOCHE(今週の問い)」というコーナーがある。簡単に言えば毎週あるお題に対しての読者アンケートをとる、というものである。4月8日付のKicker誌には「どこのチームが16位に値するか」という題目に対する回答が掲載された。結果は以下のとおりである。

 HSV 11.8%
 ニュルンベルク 7.4%
 ブラウンシュヴァイク 60.8%
 どこも値しない 20.0%

 多分に願望も含まれているのだろうが、ブラウンシュヴァイクが60.8%と、他の2チームを大きく引き離している。Kicker誌の読者の回答であることを考えれば、あながち無視も出来ないはずだ。

 そして昨シーズンは、ブラウンシュヴァイクを迎え撃つ当のホッフェンハイムが波乱を巻き起こしている。順位は17位、相手は2位のドルトムントという絶望的な状況でホッフェンハイムは最終戦を迎えた。

 前半を0-1で折り返し、絶体絶命の状況に追い込まれる。しかし77分、82分と立て続けにゴールを叩き込む。窮鼠は猫を噛みちぎった。他チームの結果もあり、16位の座に滑り込む。そして入れ替え戦を制して1部残留を果たしている。

 もちろんそれは滅多にある出来事ではない。しかし16位、17位、18位のチームが勝ち点1差で並んでいることを考えても、何かが起きてもおかしくはない。そして何も起きなくてもまたおかしくもない。

 サッカーの未来は誰にも分らない。だから最後まで希望を抱き続けることができる。

 だから最後に残酷な結果も待ち受けている。

【了】

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