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本田圭佑 10年前

「本田も大概だったが、チームが酷かった」。トップ下で先発も失敗に終わったゲームプランの犠牲となった本田

11日に行われたセリエA第37節。ACミランは、アウェーでアタランタと対戦し1-2と敗戦した。アタランタに対策を打たれ、失敗に終わったゲームプラン。本田圭祐が前半のみの出場に終わった要因とは? 

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

トップ下で先発もチャンスを作れず。アタランタの3ボランチに潰された本田

「本田も大概だったが、チームが酷かった」。トップ下で先発も失敗に終わったゲームプランの犠牲となった本田。定位置奪取のハードルは更に上がる
本田圭佑はこの試合の采配の犠牲になってしまった部分がある【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 ロスタイムのラストプレーで、ブリエンツァが豪快なミドルシュートを左足でねじ込んだ。ホーム最終戦で格上のミランを破り、選手たちは優勝したかのように喜びを爆発させた。

「我われの敗因は、あのようなゴールが決まった事にある。そうでなければまずまずのゲームで、後半には修正して先制も出来た」

 セードルフ監督は強気に語ってはいたが、そんな本人も前半のゲームプランの失敗は認めていた。双方に点が動いたのは後半からだったが、前半の劣勢は明らかだった。

 前節のミラノダービーに勝利したセードルフ監督はシステムを踏襲。「ダービーで疲弊していた」ターラブに代わり本田を使って来た。しかし、アタランタのコラントゥオーノ監督はダービーの戦術を研究し、システムまで普段使っていない4-3-2-1に代えてミランの中盤に噛み合わせて来たのである。

 裏をかこうとしていたつもりが、先回りされて対策を打たれた。本田はそんな采配の犠牲になってしまった部分がある。とはいえ本来のトップ下で起用されながら、チャンスを作りきれなかったことは残念だった。

 アタランタは3ボランチを敷き、中央を固める戦略に出た。本田の前には、チガリーニが立ちはだかる。そしてカルモーナ、バセッリの両者にも寄せられ、スペースは常に消される。そんな中でキープをしようとすれば、たちまち狙い撃ちになる。早速2分、バセッリのプレスの前にボールをロストし、そのままシュートに持って行かれてしまった。

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