育成目線で観る『J2のススメ』。これを楽しむのにサポである必要なし

週替わりのテーマで日本サッカーを熱く語る『J論』。いよいよW杯開幕までのカウントダウンが始まった昨今、世間の耳目がそこに集まるのは当然のことだが、サッカーはW杯のみにあらず。J1は中断し、「夜はW杯を観るが、昼は観る試合がない」。そんな声も聞こえてくる中で、ここは一つ下部リーグに足を運んでみるのはどうだろうか。今回の『J論』では、そんな下部リーグ観戦をエンジョイしている書き手をそろえてみた。まずは博識の党首・大島和人氏が“育成目線”と“食いしん坊目線”で下部リーグを楽しむ秘訣を伝授する。

2014年06月06日(Fri)16時49分配信

text by 大島和人 photo 工藤 明日香 / フットボールチャンネル
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対象は個でも良く、チームでも良い

育成目線で観る『J2のススメ』。これを楽しむのにサポである必要なし
サッカーは日本代表だけではない【写真:工藤 明日香 / フットボールチャンネル】

 人はなぜ、J2を観に行くのか――。

 考えてみると、その理由を探ったことすらない。そもそも、私が番記者として取材しているクラブはJ1(甲府)とJ3(町田)だから、J2に足を運んでも目先の仕事にはつながらない。ただ特定の個人、クラブでなく、日本サッカーという”森”を見ようとしたら、自然と足が向くことになる。僕に言わせれば、森を知らずして鳥や木々の魅力が分かるはずはない。まあ一言でいえば、「楽しいから」ということなのだけれども。

 そんな私にとって、W杯によるJ1の中断期は”美味しい”時間である。世界のトップをテレビ桟敷から堪能できるだけでなく、週末にJ1の公式戦がない分だけ、ほかのカテゴリーの賞味に時間を割けるからだ。

 W杯ブラジル大会が終了するまでの中断期間に、J2を計6試合見ようと決めている。

・5/31(土) 千葉×愛媛 フクダ電子アリーナ
・6/7 (土) 横浜FC×長崎 ニッパツ三ツ沢球技場
・6/14(土) 栃木×大分 栃木県グリーンスタジアム
・6/14(土) 千葉×京都 フクダ電子アリーナ
・6/29(土) 湘南×北九州 Shonan BMW スタジアム平塚
・7/5 (土) 東京V×山形 味の素スタジアム

 さまざまなチームを見たいので、なるべく重ならぬように予定を組んだ。14日の2試合は13時キックオフと19時キックオフで、新幹線を使わずに掛け持ち可能である。JR東日本の”休日お出かけパス”を使えば、交通費も3千円強で済む。

 ついにJ2連勝記録を打ち立て、首位を走る湘南を生で観ることもできる。今の日本で一番”濃い”チームだろう。スタイルの濃さと大胆さ――。言い換えるなら”キャラの立ち具合”は、カテゴリーの上下はあまり関係がないのだ。良いサッカーを見られるという期待感で、今から平塚に行くのが待ち遠しい。

“個”の部分でも、J2には見るべき人材がいる。前回のコラムで「日本代表23名中13名がJ2経験者」という内容を書いたのだが、2018年の代表選手もまた、14年のJ2に潜んでいる可能性は高い。例えば湘南は2016年リオデジャネイロ五輪の中心選手となることが期待されるCB遠藤航を筆頭に、4年後にピークを迎えそうな年代の選手が多数いる。私が気になっているのは、大分の松本昌也と岩武克弥。二人は10代ながら出場機会を得ている。

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