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なんと選択肢は“7ヶ国”。無名の存在からついにW杯へ。マンU若手ヤヌザイの激動の一年

text by 桑村健太 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Asuka Kudo / Football Channel

記念すべき試合出場。しかし“アクシデント”で出場記録はつかず

 そして先日、早くもヤヌザイに代表デビューの機会が訪れた。現地時間5月26日に行われたベルギー代表対ルクセンブルク代表の試合で、ヤヌザイは後半スタートからピッチに降り立ち、45分間プレー。

 左ウイングの位置についたヤヌザイは、タッチの柔らかさと広い視野から繰り出されるスルーパスで何度か観客の歓声を誘う。得点に直結するプレーこそ披露できなかったが、後半途中からは右ウイングにポジションを移して効果的なサイドチェンジを見せるなど、まずまずの働きを見せた。

“七者択一”というある種特殊な状況に置かれたヤヌザイにとっての代表キャリアがついにスタートした、まさに歴史的な瞬間だった。

 試合はベルギーが5-1の勝利。しかし、ベルギー側がこの試合で7人の選手交代を行ってしまい(FIFAが定める上限は6人)、この試合は国際Aマッチの認定を受けず、ヤヌザイにも出場記録がつかないことが明らかになった。ヤヌザイにとって記念すべき試合となるはずだったのだが……なんとも気の抜ける話である。

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