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敗戦も豪州に現地は賞賛。採点では全員が7点以上。「過去の監督が好んだ陰気なスタイルから間違いなく発展」

text by 植松久隆 photo by Getty Images

出場したすべての選手に7点以上の採点が

敗戦も豪州に現地は賞賛。採点では全員が7点以上。「過去の監督が好んだ陰気なスタイルから間違いなく発展」
エースのティム・ケーヒル【写真:Getty Images】

 そんな試合の豪州側の視点でのハイライトとなると、やはり頼れるエースのティム・ケーヒルの芸術的なボレーシュート。試合後の報道が、このゴールに関するものが多くなるのはある意味当然と思えるようなスーパー・ゴールだった。

 そのゴールが決まった時の当地のSBSの実況では、同局のチーフ・フットボール・アナリストで元代表MFのクレイグ・フォスターは、しばし言葉を失い、我に返った後も「信じられない!これは、もう、本当にとんでもないゴールだ!!」と絶叫調で伝えた。

 試合中も、かつてテレビの生中継時に口論をして犬猿の仲と思われているポスタコグルー監督のことを褒めそやすなど、試合中継全体を通してテンションはかなり高めだった。

 試合後の電子版メディアに目を移してみよう。やはり、全般的に強敵相手に善戦をしたことでかなり好意的な論調がほとんだ。

 まずは、豪州サッカー連盟(FFA)自体が運営するサッカルーズのオフィシャル・ウェブサイト(www.socceroos.com.au)での選手レーティング。身内での評価なのでかなり甘い採点の同サイトだが、今回もその例から漏れない。出場選手すべてに7点以上、ケーヒルと右サイドを駆け回ったFWマシュー・レッキ―には何と9点が付いた。

 SBSのサッカー・ポータル「the World Game」は、試合のレビュー記事で「勇敢なサッカルーズ、オランダに屈す」という見出しを掲げ、「2‐3で敗れたものの、ケーヒルの言葉を失うような素晴らしいゴールを含むサッカルーズの堂々とした戦いぶりは…」といった調子で、サッカルーズの戦いぶりを賞賛した。

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