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敗戦も豪州に現地は賞賛。採点では全員が7点以上。「過去の監督が好んだ陰気なスタイルから間違いなく発展」

text by 植松久隆 photo by Getty Images

次節はケーヒルら出場停止だが前を向く

 オーストラリアは、次戦のスペイン戦で、替えのきかない絶対的エースであるFWティム・ケーヒルを出場停止で欠く。

 そのことに関しては、「選手の欠場に関して言い訳めいたことは言いたくない。(フラニッチ、ミリガンを欠いた)今日の試合もそうだが、戦えるメンバーで試合に向かい、試合をする。それは次の試合(スペイン戦)も変わらない。ティムが出られなければ他の誰かがチャンスを得て、彼らが他の選手達と同じような努力をすればいい」と前向きに捉える。

 さらには、この試合で後半6分に交代したベテランMFマーク・ブレシアーノが、試合後の取材で、腰回りの筋肉のケガで交代したことを明かした。直前合宿からケガからの回復に時間を費やしていたブレシアーノだったが、今回のケガの再発で次戦スペイン戦の出場に黄信号が灯った。 

 チリ、オランダと強豪相手の一戦を経るごとに確実な成長を見せるサッカルーズ。たとえ、次のスペイン戦でケーヒル、ブレシアーノという経験豊富なベテランを欠いたとしても、彼らがW杯という晴れ舞台の最後の試合で何を成し遂げる可能性は残されている。

 最大限の準備をして臨んだ結果が、「三度、強豪に及ばず」となって3連敗に終ったとしても、この大会で貴重な経験を積んだ若いサッカルーズは、必ずやアジアの雄として大きな存在感を発揮することは間違いない。そうすれば、このブラジルでの経験は、サッカルーズの未来の糧となった貴重な経験として語り継がれることになるだろう。

【了】

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