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マドリー、バルサ、アトレティコで計467億円。近年にない動きを見せる移籍市場。GK勢はW杯の活躍で明暗も

text by 山本美智子 photo by Getty Images

ディ・マリアも移籍市場に。PSGとユナイテッドが争奪戦

 問題は、選手が首を縦に振るようなオファーが届いていないということだ。アーセナルがカシージャス獲得に関心をみせていたものの、やはりW杯で活躍したコロンビアのダビッド・オスピナを補強することに決め、カシージャスが去る道は閉ざされてしまった。

 そこで、マドリーはケイラーを獲得し、第2、第3GKにカシージャスとディエゴ・ロペスを残す分には、問題ないのではないか、という方向に軌道修正しているようだ。

 同じく、W杯勝ち組ながら、現在のクラブに残留ではなく、移籍の道を選んだ選手もいる。アーセナルに移籍したアレクシスもその最たる例だ。4400万ユーロ(約60億3960万円)という移籍金は、チリでの活躍を思えば、かなり「安売り」だと思うが、それでもクラブ史上2番目に高い移籍金での放出となった。

 まだ移籍が決まっていないものの、やはり、この上昇気流にのっているのが、レアル・マドリーのディ・マリア。今年のアルゼンチン代表で傑出していたディ・マリアだが、クラブレベルでは毎年、放出リストにのせられてきた。

 常に過小評価されていると感じて来たディ・マリアに、PSGから8000万ユーロという破格のオファーが届き、更にマンチェスター・ユナイテッドも獲得合戦に加わった。

 1人の選手が動くと、それに合わせて補強、放出が起きる。今年の夏は、エキサイティングな動きがぎりぎりまで続く様相を見せている。

【了】

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