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本田圭佑 10年前

本田、F・トーレスとの併用でより“右ウイング”の選手に。パス、シュートともに激増。抜群の補完性を示す

セリエA第4節、ミランはエンポリとアウェイで対戦して2-2と引き分けに終わった。過去3戦に続いて右ウイングで先発した本田圭佑は、移籍後初先発したフェルナンド・トーレスともフィット出来る可能性を示した。

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

“純粋なセンターFW”トーレスとの併用でプレー内容に変化

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トーレスが右に流れることで中央にスペースが生まれ、そこへ本田が中へ入る形が出来ていた【写真:Getty Images】

 前節、0-1で黒星を喫したユベントス戦から中2日、エンポリの本拠地スタディオ・カルロ・カステラーニに乗り込んだミランは、2点を先制されながらフェルナンド・トーレスの移籍後初ゴールと本田圭佑のシーズン3得点目で2-2と引き分けた。

 もちろん、アウェイとは言え昇格組のエンポリを相手に勝ち点3を奪えなかったことは失敗だ。しかし、この試合では過去3試合には見られなかったポジティブな要素があった。

 この試合は左にメネズ、右に本田、そして中央にトーレスという3トップでスタート。これまではメネズが中央に入って0トップのような形を作っていたため、本田が右から中へ入りやすい状況が生まれていた。

 一方でトーレスはメネズと違って純粋なセンターフォワードタイプ。メネズほど頻繁に中盤まで下がることがないため、本田とポジショニングが重なってしまう可能性があった。

 しかし、実際にはトーレスが右に流れることで中央にスペースが生まれ、そこへ本田が中へ入る形が出来ていた。

 トーレスのアタッキングサードでのプレーエリアを見ると、中央が37.5%で最高なのは当然として、左が3.57%だったのに対して右は8.93%を記録。前節ユベントス戦でのメネズが右サイドで3.17%だったことからも高い数字であることが分かる。

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