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本田圭佑 10年前

本田、F・トーレスとの併用でより“右ウイング”の選手に。パス、シュートともに激増。抜群の補完性を示す

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

メネズにもトーレスにもフィット。本田の両足が命運握る

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右からの仕掛けに参加する場面も増えていた【写真:Getty Images】

 そのため、これまでほとんど見られなかった右からの仕掛けに参加する場面も増えていた。パス本数を見てもパルマ戦が19本、ラツィオ戦とユベントス戦が18本だったのに対してこの試合では46本ものパスを出している。

 過去3試合でフル出場がない一方で、この試合ではフル出場しており、途中からはメネズがトップ下に入ることでポジションチェンジをする場面もあったため、シュートもパスも本数が増えるのは当然と言える。

 それでも、シュートが1本から5本、パスが18本から46本という増え方はチームとしての戦い方に変化が出ている証拠だろう。その中でセンターフォワードがメネズでもトーレスでもフィット出来ることを示したことは大きい。
 
 チーム全体としては未だ守備に不安を残し、この試合での2失点がともにセットプレーからの失点だっただけに、インザーギ監督には早めに守備戦術を確立させることが求められる。

 開幕2連勝の後の1分け1敗で改めて課題も浮き彫りとなったミラン。EL、さらにはCLへの出場権獲得にはここからが正念場となるが、シーズン後にインザーギ監督が称賛を集めるか否かは贔屓目を抜きにしても本田の両足に懸かっていると言えるだろう。

【了】

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