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「クリエイティビティの欠如」。現地紙はシャルケ戦敗因を香川のベンチスタートと分析。さらなる懸念材料も

ドルトムントは、シャルケとのルール・ダービーを1-2で落とした。6試合を終えて2勝1分3敗、リーグワースト3位の11失点を喫している低調ぶりにドイツメディアも特集を組んで分析している。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ベンダーとギンター。守備的な2人の同時起用が裏目に

 敗戦の余波は続いている。

 27日に行なわれたルール・ダービーから2夜明けてなお、ドイツメディアはシャルケを相手にしてのドルトムントの敗戦を引きずっている。

 29日付の大衆紙ビルトは、「どのくらいクロップは危機の中にはまり込んでいるのか?」という大きな見出しで始まる記事を掲載する。「ビルトはドルトムントのカタストロフなスタートを分析する」とした。

 同紙はドルトムントが、これまで6試合を終えて2勝1分3敗、特に11失点とリーグでワースト3位の失点数を記録してしまっていることに触れて、シャルケ戦での敗因について4つの点を上げた。

 1つ目は「戦術上の失策」である。ビルト紙は香川真司を「唯一のクリエイティブな選手」として、そのクリエイティブな選手を57分までベンチに置いたことと、ベンダーとギンターのダブルボランチを置いたこととしている。

 同紙は「ベンダーとギンターはどちらかと言えばボール奪取に長けているが、ゲームの組み立てにおいてはそうではない」と指摘した。

「クリエイティビティの欠如」。香川のベンチスタートがシャルケ戦の敗因。続出の負傷者、新加入組の理解不足も痛手
アドリアン・ラモス【写真:Getty Images】

 2つ目は「怪我人の多さ」だ。ロイス、ギュンドアン、サヒン、ムヒタリアンの名前を上げたビルト紙は、「彼らなしでは全てのクリエイティビティを欠く」とする。

 3つ目は「つまらないミス」である。「シャルケに対してディフェンスは2つのカタスタロフな失敗をした」として、フンメルスがマティプに先制を許してしまったこと、2失点目の前にラモスがクリアミスをしたことを指摘している。

 特にラモスについては「巨大なミスパス」とかなり手厳しい。ビルト紙は「我々はシャルケにゴールをプレゼントした」というクロップのコメントを掲載している。

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