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日本対ブラジル戦が行われたシンガポールのスタジアム。ピッチ状態改善のため人工芝導入へ

text by 編集部 photo by Getty Images

日本対ブラジル戦が行われたシンガポールのスタジアム。ピッチ状態改善のため人工芝導入へ
9月の日本代表とブラジル代表で試合会場となったシンガポールのナショナル・スタジアム【写真:Getty Images】

 シンガポールのナショナル・スタジアム。今年6月に出来たばかりの新しいスタジアムで、9月には日本代表とブラジル代表の試合会場になったことでも知られている。

 しかし、このスタジアムはピッチのコンディションが非常に悪く、ところどころで芝が剥がれる、砂地が露わになるなど荒れ放題。選手の怪我に繋がるとして問題視されている。

 実際、今年の8月にフレンドリーマッチのユベントス対シンガポール選抜戦が行われた際にはユベントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督が選手の負傷を危惧し、カルロス・テベスら主力を起用しなかったという報道もある。

 26日付のシンガポール紙『トゥデイ』の電子版によれば、この状態を解決するため、ナショナル・スタジアムでは全面人工芝のピッチを導入する案が浮上しているという。

 ナショナル・スタジアムは天然芝と人工繊維を組み合わせた「デッソ・グラスマスター」と呼ばれるハイブリッド型のピッチを採用している。これはマンチェスター・ユナイテッドの本拠地オールド・トラフォードをはじめ現在では多くの一流スタジアムでも採用されているもの。

 だが、およそ80万シンガポールドル(約7200万円)を掛けて導入したこの最新型ピッチは早々に諦めることとなりそうだ。

 現在開催されているAFFスズキカップ(東南アジアサッカー選手権)の会場にもなっているナショナル・スタジアム。

 ピッチの状態を保つために、わざわざ予定されていたコンサートやラグビーの試合をキャンセルしたが、それでもピッチ状態は劣悪なまま。現状では解決の見通しが立っていない。

 かねてから、国際サッカー連盟(FIFA)も人工芝ピッチ導入を推奨している。日本では馴染みのない人工芝ピッチだが、今後はこうした流れがより加速していくのかもしれない。

※編注:その後、同紙は記事を訂正。「我々は誤った記事を配信した。(スタジアムの管理者である)シンガポール・スポーツ・ハブは(人工芝にするかどうか)考えている段階で、まだ決断には至っていない」と発表した。

【了】

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