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Jリーグ 9年前

一昨年まで“4部選手”だった横浜FMのファビオ。ボランチで高いポテンシャルを発揮

text by 青木務 photo by Getty Images

“4部リーグ”から一気にステップアップ

 今シーズンはこの日が11試合目だが、ここ最近はセンターバックから一列前のボランチとしてスタメン出場を続けている。

「ボランチはやったことがあります。ただ何年かやっていないので、ボランチとしてのプレーを思い出している段階なんですけど、全く知らないポジションではないのでやりづらさはない」とファビオは言う。そして、自分の特徴と役割も理解している。

「自分の役割としてはまず守りから入って、しっかりディフェンスをした上で攻撃に転じる時にサポートするということだと思っています。今日もそういう考えの中でしっかり守って、いつものように自分のプレーができたかなと」

 ハイボールに強く一対一の粘り強さを備える。そしてファビオにとって、センターバックからの声は大きな助けになっている。

「後ろには日本代表クラスの2人がセンターバックにいるので、彼らの経験で声をかけてくれたり、指示を出してくれたりしてすごくやりやすい」

 つい2年前まで、ファビオはJリーグでプレーする他のブラジル選手とは一味違う道を歩んでいた。当時、関東サッカーリーグ1部のSC相模原(現J3)でプレーしていたのだ。

 関東1部というカテゴリーは、J1、J2、JFLの下に位置する地域リーグであり、実質4部リーグといえるカテゴリーだ。(当時はまだJ3は存在しなかった)

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