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逆転したトップ2。安定を手にしたバルサとピッチ内外で騒動のレアル。シャルケ戦は“背水の陣”

text by 山本美智子 photo by Getty Images

ダービー大敗後、ロナウドのパーティーが波紋

 年末、リーガ最多得点王を走っていたクリスティアーノ・ロナウドも、チーム同様に今でも得点王だが、2ヶ月前はメッシとの得点差は10ゴールだった。今季、追いつかれることは不可能だろうという勢いだったにもかかわらず、メッシは現時点でロナウドとの得点差2点まで追い上げている。

 そのメッシは、リーグ戦のアシストランキングでは、ロナウドを抜いて1位、チャンピオンズリーグでも今季最多得点王だ。バルサは、サッカーを通して年明けに手にしていた危機を乗り越えたのだ。

 現在、FCバルセロナの攻撃3人組、メッシ、ネイマール、スアレスの好調ぶりが取り上げられているが、実は今季のベンゼマ、ベイル、クリスティアーノ・ロナウドのBBCトリオの数字には追いついていない。

 だが、その数字以上に両チームに大きな差を与えているのが全体的な心証だ。特に、アトレティコ・マドリーのホームで行なわれたマドリードダービーを4-0で落とした敗戦から、マドリーは立ち直っていないように見える。

 その試合で戦犯として指をさされたのはキャプテンのイケル・カシージャスであり、試合中90分の間に2度しかシュートを打つことのなかったロナウド、そんな不調のロナウドをスタメン出場させたカルロ・アンチェロッティだった。

 アンチェロッティがロナウドをスタメンに据えたのは、フロレンティーノ・ペレス会長の指示だったのでは、と指摘されている。フロレンティーノ・ペレスが会長職につく度に、同じ噂が毎回流れることになる。火のないところに煙は立たないと言ってもいいかもしれない。

 もとい、マドリー・ダービーでマドリーが、4-0と屈辱的なスコアで負けたにもかかわらず、ロナウドが30歳の誕生日パーティを盛大に行なったこともマドリディズムを傷つけた。

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