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「欠けている何か」を模索して――。ドルトムントを去るギュンドアン。尊重されるべき24歳の決断

ドルトムントのイルカイ・ギュンドアンがチームを去る決断を下した。毎シーズンオフに主力が流出し、ユルゲン・クロップ監督も退任を表明した中でさらなる打撃ともなる事態だが、尊重されるべき理由がある。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

市場価格は約33億円。今オフの売却が有力に

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イルカイ・ギュンドアンがチームを去る決断を下した【写真:Getty Images】

 指揮官に続いて、1人の選手がBVBを去ることになった。4月30日、ボルシア・ドルトムントは公式HP上でイルカイ・ギュンドアンと現行の2016年6月までの契約を延長しないことを発表する。

 同HPは「ボルシア・ドルトムントとイルカイ・ギュンドアンの間の共同作業は遅くとも2016年に終わる」としている。

「遅くとも」というのは、ギュンドアンは契約を延長しないという決断を下したが、現時点で具体的な獲得のオファーは届いておらず、ギュンドアンがドルトムントで2016年までプレーする可能性も残されているからである。

 しかしそうなると、ドルトムントが2500万ユーロ(約33億4800万円)とされる移籍金を得ることが出来なくなってしまう。やはり今夏での売却が有力視されているところだ。

 4日付のキッカー紙にミヒャエル・ツォルクSDは「イルカイ(・ギュンドアン)は24歳で、今は別の可能性を模索している。非常に残念だが、受け入れなければならない」とコメントを残した。

 ギュンドアンは1990年10月24日、シャルケの本拠地であるゲルゼンキルヒェンに生まれている。2005年にボーフムU-17に加入して、サッカー選手としてのキャリアが姿を見せ始めた。2009年にニュルンベルクに移籍すると、その年の8月にブンデスリーガ・デビューを飾っている。

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