高校生サポの発案にスタジアム全体が共鳴。難病と戦う岐阜・恩田社長へのバースデー企画に込められた思いとは?

5月10日のJ2岐阜対愛媛の一戦で、岐阜の恩田社長の誕生日を祝うサプライズ企画があった。発端はあるひとりのサポーターからだ。スタジアム全体をも巻き込んだ企画にはどのような思いが込められていたのか。

2015年05月13日(Wed)15時00分配信

text by ミカミカンタ photo Kanta Mikami , Seiji Tawada/Kaz Photography , Masanori Kawai/Kaz Photography
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ある高校生サポーターの気付き

高校生サポの発案にスタジアム全体が共鳴。難病と戦う岐阜・恩田社長へのバースデー企画に込められた思いとは?
恩田聖敬社長【写真:Seiji Tawada/Kaz Photography】

 5月10日(日)明治安田生命J2リーグ第13節 FC岐阜 対 愛媛FC in 岐阜メモリアルセンター長良川競技場。

 最下位のホームFC岐阜と11位のアウェイ愛媛FCの対戦となった。結果は岐阜が2-1で勝利を収め、わずか勝点1差ながらも最下位を脱することに成功する試合となった。

 この日の試合は岐阜のサポーターにとって特別な試合だった。この日に向けて特別な思いで臨んだ岐阜サポーターと、それに呼応した愛媛サポーターのことを記しておく。

 岐阜の恩田聖敬(おんださとし)社長はこの日5月10日に37歳の誕生日を迎えた。難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)を患い、今年の1月30日にそのことを公表してから迎える初めての誕生日である。

 本来であればこの日の試合は他J2クラブの対戦同様、土曜日に組まれるべきものなのだが、中部実業団対抗陸上競技大会が土日の昼間にスタジアムを使用する関係でこの日のナイトゲームとなったのだった。そういった事情から奇しくも恩田の誕生日に試合が重なってしまった。

 今シーズンの試合日程がJリーグから発表されたのは1月22日。恩田が1月30日にALS罹患を公表後、日程を一つひとつ確認していく中で、恩田の誕生日に試合が重なっていることに気付いた岐阜サポーターがいた。

 鳥村悠登(とりむらゆうと)。恩田の母校・岐阜北高校の現役高校三年生だ。

 鳥村はそのことを岐阜サポーターの横断支援組織である「FC岐阜を応援する県民有志の会」の仲間に話し、自分たちサポーターで何か恩田社長の誕生日を祝う企画ができないかと提案をしたことから今回の恩田社長バースデー企画は始まった。

「FC岐阜を応援する県民有志の会」というのは、クラブが存続の危機に陥っていた2013シーズンの最終節後に設立されたサポーターの任意団体で、観戦歴や年齢・職業・性別など、一切の属性を問わず、「FC岐阜を応援する気持ち」のみを唯一の参加資格とするゆるやかなつながりの支援団体である。

 彼らは「カチタカプロジェクト(通称:カチタカ)」(http://kachitaka.com/)を推進する責任主体であり、今回の企画もその一環として行われた。ちなみに「カチタカ」というのは「FC岐阜の価値を高めるプロジェクト」の略称である。

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