故郷に錦を。クラブへの愛がレアルを変えるか。新指揮官ベニテスに望むこと

2015年06月04日(Thu)11時09分配信

text by 山本美智子 photo Getty Images
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20年という歳月を経て夢を叶える

 経験の少なかった若い時からのことを知っている人々がいる地では応援を得られることもあるが、逆に「あいつ、今でこそ、こんなことやってるけどさ…」といった旧知己の壁とも言うべきものがそびえ立つこともあり、その過去が邪魔して前進を阻むことが往々にしてある。

 ベニテスも、バレンシアで国内的評価は得るも十分ではなく、その後リバプールで世界的に知名度をあげ、更にインテル、チェルシーなどを率いて周囲に文句を言わせない実力をみせて、ようやく夢の始まりでもあったスタート地点、マドリードへ戻って来たと言えるだろう。

 レアル・マドリーBを率いていたのが、93年から95年にかけてであり、実に20年かけてレアル・マドリーのトップチームへ帰ってきた形になる。そして、レアル・マドリーは監督としてのキャリア上、ベニテスが率いる10チーム目になる。

 何とも奇妙な符号だが、時間をかけてやってきたベニテスに光明を感じる。ベニテスには、レアル・マドリーへの愛があるからだ。

 ベッカム、フィーゴ、ジダンといったスター選手を生み出した銀河系軍団は、しかし、チャンピオンズリーグを手にすることはできなかった。フロレンティーノ・ペレス会長が目指すレアル・マドリーは、効率の良い勝てるサッカーを行ない、世界中で収益を出し続ける優良企業的サッカーチームだ。

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