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「どんな相手でもドリブルで抜き去りたい」。なでしこ優勝への切り札! 岩渕真奈が語るドリブル論

決勝トーナメント1回戦、オランダを相手に辛くも勝利を収めたなでしこジャパン。準々決勝ではブラジルを撃破し、勢いに乗るオーストラリアとの対戦。厳しい戦いになることが予想される。振り返れば、世界を制した前回大会もギリギリの戦い続きだった。そんななか窮地を救ってきたのは「シンデレラガール」の存在だ。スウェーデン戦で先制点をあげた川澄奈穂美であり、ドイツとの死闘のなか延長戦でゴールをあげた丸山桂里奈がそうだった。そして、今大会のシンデレラガール候補として筆頭に挙げられるは、岩渕真奈だろう。華麗なドリブルを持ち味とする彼女のドリブル論に耳を傾けてみる。(『ジュニアサッカーを応援しよう! Vol.15』より転載)

text by 馬見新拓郎 photo by Getty Images

男子に混ざって徹底的に1vs1を鍛えたジュニア時代

「どんな相手でもドリブルで抜き去りたい」。なでしこ優勝への切り札! 岩渕真奈が語るドリブル論
岩渕真奈【写真:Getty Images】

──まずは、岩渕選手がサッカーを始めたきっかけから教えてください。

 2歳年上のお兄ちゃんが関前SCというチームでサッカーを習っていて、その練習に一緒について行ったのが最初のきっかけです。小学2年生のときですね。私も真似して横でボールを蹴っていたら、チームの監督から「一緒にサッカーやってみない?」って誘われました。そこで私は「やりたいです!」って答えたんです。

──他にも女子選手はいたんですか?

 ひとつ下の学年には、あとから女子が2人入りましたけど、私の学年は男子ばかりでした。お母さんは「女の子だから」って理由でサッカーをやることに反対だったらしいんですけど、私が「どうしてもやりたい」と頼んで習わせてもらったんです。

──女子チームに入りたいとは思わなかったんですか?

 それが全く思わなかったんですよ。東京都の選抜トレセンに参加して、神奈川県選抜と対戦したこともあったんですけど、男子とやっているときとはスピードが違うし、スルーパスを出しても届かないことも多かった。だから当時は少年団でプレーしているときのほうが楽しかったんだと思います。

──関前SCでは、どんな練習をしていたんですか?

 チーム練習というよりは、1対1とかドリブルの練習が多かったです。ミニゲームはありましたけど、とにかく1対1を徹底的にやってました。あとは、練習時間が長かったです。練習は火曜と土曜だけなんですけど、土曜日なんて14時30分から19時まで練習してました。

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