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Jリーグ 9年前

【イタリア人の視点】閉塞感漂うJリーグ、進化の鍵握る国際化。言葉より重要視すべきこととは?

text by チェーザレ・ポレンギ photo by Getty Images

欧州の選手、実は高額ではない

 ここ数年Jリーグにやってくる外国人は小粒と言われ続けてきた。それを打開したのが昨年のフォルランであり、カカウであり、セレッソ大阪の積極的な姿勢だった。結果的に失敗に終わったと言われても仕方ないが、彼らが日本サッカーにもたらしたものは大きい。

 今年は元イングランド代表のジェイ、ポーランドで将来を期待されているカミンスキー(共にジュビロ磐田)、現役スロベニア代表のネイツ・ペチュニク(ジェフ千葉)といった選手たちが日本でのプレーを選択した。しかも2部リーグであるJ2で。このような外国籍選手の多様化は今後もどんどん進めていくべきだと考えている。

 かつて噂になったシャビやアンドレア・ピルロのような世界的ビッグネームでなくともよい。これまでのブラジル人と韓国人だけに頼るのではなく、ヨーロッパやアフリカ、ブラジル以外の南米諸国に目を向ける勇気が必要だ。

 東ヨーロッパの選手たちは実力に対して給料がそこまで高額ではないため、日本にも呼び寄せやすい。ミキッチ(サンフレッチェ広島)やムルジャ(大宮アルディージャ)、ペチュニクといった前例もあるため、今後も継続していくべきだろう。

 それに加えて、私の母国であるイタリアのセリエAでプレーしている選手たちも、日本のサッカーファンが思っているほど高額ではなく、獲得は現実的に十分可能だ。

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