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日本代表 9年前

【英国人の視点】日本が、アジアが誇るべき女子サッカー。高まる競技力は世界にも影響与える

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

ゲームでも使用可能に。認知度は確実に上昇

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イングランドはW杯創成期からの強豪ではないが、3大会連続でベスト8に進出した【写真:Getty Images】

 例えば、イングランドではBBCのサブチャンネルの一つで毎試合生中継されており、主要メディアも女子W杯を積極的に扱い始め、時代遅れな見方を抱く人々に対してもオープンな疑問が目立ってきた。

「一部の人々は女子サッカーに懐疑的な意見をもっているが、女性たちは彼女たちがそれに値しないことを主張し続けている。競技の進歩は喜ぶべきこと」と、英紙『メール』のオリバー・ホルト記者は話す。

 彼は、女子と男子の試合を比較するという全体的に的外れの議論を指摘し続けている。

「スポーツは戦いであり、競争だ。異なるカテゴリーでお互いがベストを目指している」

 イングランドはW杯創成期からの強豪ではないが、3大会連続でベスト8に進出したことは間違いなく試合への興味を生み出し、女子サッカーの発展を助けてくれる。

 もちろん、平等の面で言えば、女子サッカーはまだまだ不当な扱いを受けている。しかし、ピッチ上のレベルは向上し、TVゲームでも女子チームが使用できるようになるなど、様々なところに影響を与え始めている。
 
 女子サッカーのイメージが向上したことを証明する例としては、日本がオランダに勝利した後のサポーターの会話から読み取れる。海堀あゆみが終了間際に犯したミスを議論し、山根恵里奈とどちらが良いGKであるかが話題になることは良い兆候だ。
 
 これらは女子がフットボーラーとして判断され、競技の技術に注目されている証拠でもある。

 女子サッカーが目指す道のりは果てしなく長いが、アジア諸国がリードすることで正しい方向に進んでいることは間違いない。

【了】

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