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岡崎はレスターにフィットできるのか? 鍵を握る“相棒”の存在。データで測る新チームとの相性

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

DFの裏を狙い続ける“1タッチプレイヤー”岡崎

 まず岡崎は昨シーズンのマインツで32試合に出場(先発31試合)して12得点を記録。さらに26回のチャンスを生み出して3度のアシストで得点に絡んだ。

 しかし、データサイト『Who Scored.com』によるプレースタイルの弱点には空中戦、クロス精度、ボールキープ力が挙げられている。

 空中戦に関しては174cmだけに仕方ないが、ボールタッチの悪さでボールを失った回数はリーグ全体10位タイの1試合平均1.8回であり、ボールを奪われた回数は同4位の1試合平均2.4回だった。

 この“弱点”は、岡崎は自らボールを持ってプレーするタイプの選手ではないことを示している。

 その一方で、ブンデスリーガ全体トップとなる1試合平均1.5回のオフサイドを記録し、ゴールを決めたポジションはゴールエリア付近に集約されている。

 このデータによると、岡崎は相手DFラインの裏を常に狙い続け、味方との連係によって相手ゴール前に迫り得点を奪う選手ということ。つまり、1タッチ2タッチで得点を挙げることができる選手ということだ。

 そして、『who scored.com』はマインツのプレースタイルについて「ロングボール」「中央からの攻撃」「自陣での守備」「非積極性」としている。

 実際、マインツはシーズンを通して48%のポゼッションとなっており、全1万3545本のパスの内2314本がロングパス。そして平均のパスレンジは20mを記録。さらにパス成功率は74%と決して高くはないものの、全体で縦パスの割合は67.3%を記録するなど縦への意識の高さも持ち合わせている。

 以上を踏まえると、マインツはじっくり自陣で待ち構えつつボールを奪うと一気に速攻でゴール前へと迫るスタイルといえる。これに岡崎はマッチし、11位という順位のチーム内でダントツトップの12得点を決めるに至ったのだろう。

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