【西部の目】ハリルJ不完全燃焼の理由。カンボジア戦で見えた戦術と人選のズレ

2015年09月04日(Fri)10時51分配信

シリーズ:西部の目
text by 西部謙司 photo Getty Images
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懸念される「詰め込みすぎ」

「(点をとるために)たくさんの要求をしたし、選手もやろうとしていた」(ハリルホジッチ監督)

 上手くいったものも無駄だったものもあるが、漫然と攻撃していたわけではない。ただ、気になったのは少し詰め込みすぎではないかということだ。

 監督はFW出身なので攻撃に関しては多くのアイデアがあるようだ。ただし、それを伝えるにあたって欧州人と日本人では反応が違うと思う。監督がキャリアを積んだフランスでは、たとえば5つ厳命しても3つぐらいしか実行されない。言い過ぎなぐらいでちょうどよかったりする。

 しかし、日本だと5つ全部を実行しようとして柔軟性に欠けてしまいがちで、選手の反応が違う。もしかしたら、そのあたりの感触をまだつかみきれていないのかもしれない。

 そうでなければいいのだが、もうそうだとしたら上手くいっても監督の器以上のチームにはならない。監督は「伸びしろはあるので練習の時間がほしい」と話していたが、もしかしたら情報を伝えるための時間よりも、伝え方を知るための時間が足らないのではないか。

【了】

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