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シュート14本で枠内2本、8得点も2戦のみ。生産性の悪さを露呈する“固め打ち”のロナウド

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

「最高の選手」とは?

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生産性の悪さが目立つロナウド【写真:Getty Images】

 この試合の守備面のスタッツを比較しても、タックル数8回(マドリー):11回(マラガ)、タックル成功率27%:33%、インターセプト9回:13回、クリア13本:43本、パスカット4回:5回と上回っている。

 ほとんどの時間で自陣に押し込められ、さらには13分間ながら1人少なく、ボールを追う展開の中でしっかりと守備への集中力を切らさなかったことが勝ち点1につながったといえる。

 データサイト『Squawka.com』のパフォーマンス・スコア(ポゼッション、攻撃、守備での評価)を見ると、総合ではマドリーの402点に対してマラガは127点と大きく下回っていた。

 しかし、守備のみに絞った評価を見てみると、マドリーの105点に対して、マラガは116点と上回っていた。とはいえ、マラガは現状こういった勝ち点の拾い方しかできないから3分け3敗、0得点3失点という成績となっているのかもしれない。

 この結果、レアル・マドリーは首位から陥落。クリスティアーノ・ロナウドは今季公式戦7試合で8得点を決めているが、それは2試合での成果。6試合で6得点のベンゼマは、この試合でこそ決められなかったものの、その他の5試合ではすべて決めている。

“固め打ち”というのも素晴らしい能力ではあるが、こういった難しい試合で決めてこそ「最高の選手」と手放しで称賛されるもの。

 もちろん、これまでは難しい試合で幾度となくゴールを決めてチームを救ってきたが、今季に関してはシュート本数でもゴールでも生産性の悪さが目立つロナウド。改めて1本のシュートをどう打つのか考えさせられる試合となっただろう。

【了】

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