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【イタリア人現地取材記】マインツで感じた“おもてなし”。日本が手本にすべきブンデス5つの魅力

text by チェーザレ・ポレンギ photo by Cesare Polenghi , Getty Images

審判のミスを議論。ドイツが持つ誠実なジャーナリズム

4 審判も人間、ミスはする。そのことを話題にするのも構わない

 後半開始から数分のところで、試合は審判の酷いミスによって台無しにされてしまう可能性もあった。シュティーラー主審がオーバメヤンへのファウルでPKを与えたが、実際にはクリーンなタックルで、しかもエリア外だった。幸いカリウスがロイスのPKをストップし、勝負は最後まで分からない状態が続いた。

 このことは、欧州のトップリーグであっても審判はミスをするということを表している。それはサッカーにおける事実だ。審判の仕事はサッカー選手以上に難しいものかもしれない。だが、ドイツが日本と異なるのは、それをはっきりとテレビで見せることだ。コメンテーターは、審判が大きなミスを犯したと言うことを恐れはしない。

 これこそが誠実なジャーナリズムであって、日本でもいつも見られるようになってほしいと思う姿勢だ。実際には、審判もミスを犯すということを言える勇気をコメンテーターやメディアが持てることは滅多にない。審判のミスはサッカーを語る上での重要な一部分なのに、なぜそれを否定するのだろうか?

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