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Jリーグ 8年前

FC東京の主力CBに定着、さらには日の丸も。丸山祐市、プロとしての礎を築いた湘南での1年間

text by 青木務 photo by Getty Images

本当の意味での“プロ選手”となった湘南時代

FC東京の主力CBに定着、さらには日の丸も。丸山祐市、プロとしての礎を築いた湘南での1年間
丸山はチョウ・キジェ監督の下でサッカーの楽しさを思い出し、自信も取り戻していった【写真:Getty Images】

 そこに舞い込んできた湘南への期限付き移籍。2013年のJ1を16位で終え、J2降格を余儀なくされたチームは、1年での復帰を誓った。湘南にとっても丸山にとっても2014年は再出発の年だった。武者修行に出た丸山は、ここでプロとしての礎を築いた。練習は確かに過酷だった。だが先述の通り、チョウ監督の下でサッカーの楽しさを思い出し、自信も取り戻していった。

 3バックの中央で起用されると、183cmの高さで制空権を握り、左足から繰り出される精度の高いキックでチャンスを産み出した。全員攻撃・全員守備のスタイルの湘南にあって、とりわけ一気呵成のカウンターは相手を震え上がらせた。文字どおり全員がゴールに迫る勢いを見せる中で、丸山はバランスを取りながら“カウンター返し”を未然に防いだ。

 この年のJ2で41試合に出場した丸山は、完全にプロのサッカー選手となった。湘南でガムシャラにプレーしたこの1年について問うと、「すごく有意義な時間を過ごさせてもらった」と振り返り、こう続けた。

「サッカー選手にとっては、やはり試合に出ないと意味がないです。それでご飯を食べているので。例えばフィジカルコンディションのことを言えば、試合に出続けられたことが良かったと思う。また、メンタルコンディションの部分でも責任感が芽生えました。よく言われる『チームのために』という意識が、試合に出ることによって生まれる。気持ち的な部分もそうだし、技術的な、サッカー選手としてのピッチ内外での成長ができた」

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