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岡崎のジレンマ。起用で献身的、“守備的FW”として評価も――。日本屈指のストライカーが感じるもどかしさ

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

岡崎が感じるジレンマ。注目度の低いカップ戦が重要な一戦に

岡崎のジレンマ。起用で献身的、“守備的FW”として評価も――。日本屈指のストライカーが感じるもどかしさ
レスターのクラウディオ・ラニエリ監督【写真:Getty Images】

 レスターで試合に出場するために導き出したスタイルは、クレバーで器用な岡崎だからこそ可能だった。コンスタントに試合に出場している現状を考えれば成功だったともいえる。その反面、「ストライカー岡崎慎司」を全面に押し出せない状況に、自身はもどかしさを感じている。

 クリスタル・パレス戦後の岡崎は「今は我慢」と話しているが、この言葉を口にしたのは今回が初めてではない。ここまで毎試合で出場しているとはいえ、“守備的なFW”としての状況にジレンマを感じているからだ。

「本当にちょっとしたことで、例えば2点とか取ったときに『こいつ出せばやってくれるな』とこぼれてきたりする。キャピタル(ワン・カップ=リーグ・カップ)は自分にとっては大事になる。そこで、もう一個自分の付加価値をつけたい」

 リーグ・カップとは、今晩行われる対ハル戦を指している。点取り屋の役割を担える存在としてアピールするのか。それとも、今季は守備のできるFWとしてしか生き残れなくなるのか。

 普段は注目度の低いカップ戦だが、岡崎にとっては今後のシーズンを左右する試合になるかもしれない。

【了】

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