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CLベスト16 2ndレグ。因縁決着へPSGのキーマンは? チェルシー、低迷は栄光への“フラグ”か

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

CBに負傷者続出。不安を抱えるチェルシー

フース・ヒディンク
フース・ヒディンク監督【写真:Getty Images】

 そして、プレミアリーグでの失敗をCLで払拭したいチェルシー。ベスト8に進出するためには最低でも1-0での勝利が求められるが、現在のチェルシーは得点を挙げることに対しては十分に自信を持っているはず。

 FWジエゴ・コスタは、今季前半戦絶不調に陥っていた。モウリーニョ前監督が指揮していたプレミアリーグ第16節までは13試合に出場してわずか3得点。CLグループステージ6試合でも全試合に先発して初戦のマッカビ・テルアビブ戦の1得点のみに終わっていた。

 しかし、ヒディンク監督の就任以降は10試合に出場して8得点を決めている。特にホームゲームで8得点中5点を決めており、本人も自信を取り戻しているだろう。現在のジエゴ・コスタにとって、スタンフォード・ブリッジでの1得点は決して難しいミッションではない。

 その一方で守備陣には大きな不安を抱えている。現在、ジョン・テリーが負傷中のため、このPSG戦も欠場が濃厚となっている。クルト・ズマも負傷離脱中のため、そもそも層の薄いDFラインは現状ではスクランブル体制といえる。

 本来なら右SBのレギュラーであるイバノビッチがケーヒルとCBを組み、左SBのアスピリクエタが右SBヘ、そして左SBには21歳のアブドゥル・ラーマン・ババが入っている。

 ただ、このアブドゥル・ラーマン・ババのパフォーマンスがなんとも心許ない。ストーク戦では自らの受け持つ左サイドから崩され、85分に同点ゴールを許している。オプタのデータもとにしたレーティングでは、チーム最低の6.3という低評価を下された。

 PSGのサイドはアンヘル・ディ・マリアとルーカス・モウラ、もしくはエディンソン・カバーニという世界屈指の攻撃力を持つ選手を擁している。チェルシーはホームでの失点が許されないだけに、ババのパフォーマンスは重要なポイントとなる。

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