柏・監督交代後の快進撃。川崎F戦黒星も視線は前へ。主軸担うアカデミー出身者たち

柏レイソルが面白い。開幕連敗で最下位に沈んだどん底から、下平隆宏新監督のもとで鮮やかに変身。8日の川崎フロンターレ戦こそ強力攻撃陣の前に苦杯をなめたが、それまでの5連勝をクラブ新記録となる「5試合連続完封」で飾った軌跡は決して勢いだけではない。チームに施された改革をさかのぼっていくと、20歳の中谷進之介、東京五輪世代となる19歳の中山雄太が組むセンターバックコンビが浮かび上がってくる。(取材・文:藤江直人)

2016年05月12日(Thu)11時39分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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「飛び級」でリオ五輪も狙う左利きセンターバック

柏レイソルの左利きディフェンダー中山雄太
柏レイソルの左利きディフェンダー中山雄太【写真:Getty Images】

 聞きなれない言葉を口にしながら、U‐23日本代表を率いる手倉森誠監督がニヤリと笑った。ガーナ代表との国際親善試合へ向けた短期キャンプが佐賀県内でスタートした、5月9日の練習終了後のひとコマだ。

「オーバーエイジだけでなく“アンダーエイジ”もいる。上は3人までしか呼べないけど、下はなんぼでも呼べる。それくらいの選手が育っている」

 果たして、誰が招集されるのか。サッカーファンの注目を集めているオーバーエイジに関する質問に対して、その対義語となる“アンダーエイジ”を自らもちだしたわけだ。

 今夏のリオデジャネイロ五輪の出場資格は、1993年1月1日以降に生まれた選手となる。大会開催時で23歳以下であり、ゆえにオーバーエイジは24歳以上の選手となる。

 一方で指揮官の造語でもある“アンダーエイジ”とは、要は次回大会となる2020年の東京五輪への出場資格をもつ、1997年1月1日以降に生まれた選手たちをさしている。

 もちろん、現時点で19歳以下の選手でもリオデジャネイロ五輪の舞台に立てる。いわゆる「飛び級」での代表入りへ並々ならぬ意欲を見せている選手の一人が、柏レイソルのDF中山雄太だ。

「東京五輪はもちろん意識していますけど、その前にリオもあるので、まずはそこへ向けて。欲張っているようですけど、それくらいの勢いをもってプレーしていきたい」

 1997年2月16日生まれの中山は、開幕直前に19歳になったばかり。柏レイソルU‐18から昇格した昨シーズンはリーグ戦1試合の出場に終わったが、今シーズンはすでに7試合でピッチに立っている。

 もっとも、開幕からわずか3試合を終えた段階で電撃辞任した、ミルトン・メンデス前監督のもとではすべてベンチ外。中山にとってターニングポイントとなったのは、下平隆宏新監督の就任となる。

 ナビスコカップ2戦に先発フル出場して及第点をもらうと、4月2日のサガン鳥栖とのファーストステージ第5節で先発フル出場。ひとつ年上で、同じくユース出身の中谷進之介とセンターバックを組んだ。

 前身の日立製作所時代からプレーし、キャプテンも務めた下平氏は2004シーズン限りで現役を引退。スカウトなどを務めた後の2009年にU‐18のコーチ、翌年からは監督を5年間にわたって務めた。

 中谷と中山を含めた、アカデミー出身の若手選手のほぼ全員を下平氏は指導してきた。監督就任後は先発メンバーの平均年齢が23歳を下回り、アカデミー出身選手が8人を数えた試合もある。

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