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代表 8年前

ロシア・ドーピング問題、五輪にも暗雲。サッカーは大丈夫か? 代表広報が語る

text by イリヤ・カザコフ photo by Getty Images

シャラポワ使用の薬物で陽性反応が出たケースはない

・ドーピング検査対象選手が決められ、ドーピング検査官が仕事を終えるまでの流れ

『毎試合、キックオフの15~30分前に、どの代表チームが選択されるかが決まります。どのチームが選択されるかは、わかりません。ハーフタイムに抽選(クジ)が行われ、先発から2選手、これらの選手が大きな怪我を負った場合に備えて予備の2選手が選ばれます。

 試合開始後75分経過した時点で、背番号が入った封筒が開けられます。その時点でチームドクターは、誰がドーピング検査を受けるかを知ります。試合終了と同時に、検査対象の選手はロッカールームに行くことなく、ドーピング検査室に直行します。

 そして、全てのサンプルを提出するまで、そこから退出することが出来ません。全てのユーロ2016出場国は、3月の時点でドーピング検査を受けています。更なる検査が行われるかどうかは、UEFAが決定します』

 メルドニウム問題が起きても、ロシア代表に特別の注意が払われたわけではありません。

 2015年の時点でロシアの各クラブドクターたちによれば、この薬品は使用されていませんでした。

 サッカーは、最も多くの金が集まってくるスポーツです。そのため、国内で最も優秀なドクターがこの競技に集まっています。選手の管理も極めて厳格に行っています。

 残念ながら、ロシア全ての競技において同じことが言えるわけではないのです。

(文:イリヤ・カザコフ【ロシア代表プレスオフィサー】)

【了】

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