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ブラジル、決勝で思い出される2つの“悲劇”。歴史を塗り替えられるか【リオ五輪サッカー】

text by Keiske Horie photo by Getty Images

ネイマール
ブラジル代表のエースであるネイマール【写真:Getty Images】

 U-23ブラジル代表はリオデジャネイロ・オリンピック決勝で2つの“悲劇”を乗り越えることが克服することが期待されている。

 現地時間の17日にブラジルは準決勝ホンジュラス戦を戦い、FWネイマールの開始15秒ゴールもあり6-0で快勝を収めた。その結果、決勝カードはブラジル対ドイツに決定している。

 ブラジルにとって乗り越えるべき2つの悲劇とは「マラカナンの悲劇」と「ミネイロンの悲劇」だ。

 マラカナンの悲劇は1950年ブラジル・ワールドカップ決勝リーグ第3戦で開催国ブラジルがウルグアイに敗北した試合を指す。決勝トーナメント制を採用していなかった1950年大会では、ウルグアイ戦が優勝を決める一戦となっていた。しかし、ブラジルは引き分け以上でも優勝が決まる状況だったにも関わらず逆転負けを喫し、地元優勝を逃している。そして今回の五輪決勝の地は他でもないエスタジオ・ド・マラカナンだ。

 もう一つの乗り越えるべき悲劇であるミネイロンの悲劇は同じくブラジル開催であった前回2014年ワールドカップでの出来事だ。1950年大会以来となる2回目の地元開催となったブラジルだったが、準決勝でドイツに1-7という衝撃的な大敗を喫した。あまりにもショッキングな試合結果にブラジル紙は「史上最大の恥」「ブラジルは殺された」と屈辱を伝えた。今大会の決勝の相手はU-23代表とはいえ、同じくドイツ。絶好のリベンジの機会でもあるのだ。

 五輪はブラジルにとって唯一優勝を成し遂げていない主要国際大会である。ドイツとの決勝戦は2つの“悲劇”を乗り越え、そして悲願の優勝を成し遂げることが期待される世紀の大一番となりそうだ。

(文:Keiske Horie)

【了】

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