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日本代表 8年前

柏木と長谷部がボランチでコンビを組むメリット。ハリルJに安定感をもたらす補完し合う関係性

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「ゲームの中でコントロール」(長谷部)

 タイ代表は中盤に「タイのメッシ」の異名を取るチャナティップ・ソンクラシン(ムアントン)のようなテクニシャンが多いため、彼らのところで不用意なプレーは決して許されない。両ボランチがうまく機能してこそ、日本代表の攻守両面に好循環が生まれると言っても過言ではない。

「このような気候なので、90分間ずっとハイプレッシャーをかけるというのはなかなか厳しい。やはりゲームの中でコントロールする時間があってもいい。それはもちろん僕個人の役目でもあるけど、経験のある選手たちがやっていかないといけない部分だと思います」と長谷部は自分がイニシアティブを取って周りを動かす覚悟を持っている。

 前回はその意識が空回りし、相手の2失点目につながる致命的なミスを犯したが、彼とて同じ轍を踏みたくないだろう。

 いずれにしても、タイ戦は柏木・長谷部が「新鉄板コンビ」になれるかどうかが問われる重要な一戦。日本にとっても最終予選の今後の動向を大きく左右するゲームになるだけに、彼らには勝ち点3にとことんまでこだわった戦いを求めたい。

(取材・文:元川悦子【バンコク】)

【了】

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