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清武、2試合出場なしも失っていない信頼。求められる試合を動かす役割【現地記者の目】

text by ロシオ・ゲバラ photo by Getty Images

ベティスとのダービーで清武は信頼を勝ち取れるか

清武
存在価値を証明したい清武弘嗣【写真:Getty Images】

 今週土曜日には、セビージャはリーガ第4節の試合でエイバルのホームに乗り込む。今度こそアウェイでの今季初白星を手にすることができるだろうか。驚くべきことに、昨季のセビージャはサンチェス・ピスファンを離れての国内リーグの試合では1勝すら挙げることができなかった。

 エイバル訪問に続いて、休む間もなく”エル・グラン・デルビ”(ここ数日、セビージャの町ではダービーマッチをそう宣伝している)の日がやって来る。セビージャとベティスの今季最初の激突は、サンチェス・ピスファンを舞台として行われる。

 ダービーを戦うにはまだ時期が早いかもしれないが、この2チームのような同じ町の宿敵同士の対戦にとって、日程などさほど意味をなさない。清武がこの試合で出場機会を得られたとすれば、活躍を見せてサポーターの信頼を勝ち取るための絶好のチャンスとなることは間違いない。

 清武はここまで、公式戦4試合に出場して計361分間プレーしてきた。リーガの2試合のほか、UEFAスーパーカップのレアル・マドリー戦、それにスペイン・スーパーカップのバルセロナとの1stレグだ。セビージャでの初ゴールもすでに記録している。リーグ開幕戦のエスパニョール戦での1ゴールであり、加えて1アシストもあった。

 ここ2試合は欠場が続いたとはいえ、清武がクラブに大きな期待をかけられている選手であることに変わりはなく、試合を動かす役割が求められている。セットプレーでの役割も重要であり、今のセビージャに貢献できる余地はまだまだ豊富にある。清武の時間はまたすぐに戻ってくるだろうし、彼はできるだけ長くその場所にとどまるよう奮闘していくはずだ。

(取材・文:ロシオ・ゲバラ【セビージャ/マルカ】)

【了】

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