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日本代表 8年前

浅野拓磨が日本の「切り札」になるために必要な「結果」。豪州FWケーヒル、実績に裏打ちされた信頼

text by 舩木渉 photo by Getty Images

浅野に必要なのは「結果」のみ

ケーヒル
ケーヒルはAリーグデビュー戦でスーパーゴールを挙げ“らしさ”全開【写真:Getty Images】

 浅野がケーヒルのような選手になるためには何が必要なのか。それは一にも二にも重要な場面で結果を出し続けることだ。チャンスを得ればクラブでも代表でも、どんなに短い出場時間でもゴールにこだわって愚直に突き進む。その先に「苦しい時に頼りたくなる選手」としての役割が見えてくる。

「時間も短いですしなかなか結果を残すのは難しいかもしれないですけど、自分が出ている試合にチャンスはあるので、そこは本当に結果を残していかないと。チャンスをものにしていかないと。今日もチャンスはありましたし、そこはもっともっと厳しくやっていかないといけない」

 リオデジャネイロ五輪を経験し、ヨーロッパで新たな一歩を踏み出した若武者は、いま自分に必要なことを100%理解していた。そこで100%以上の成果を残し続ければ、誰もが頼りたくなる偉大な選手になれる。
 
 ケーヒルは必要とされた場面で確実に結果を残して自らの地位を築き上げてきた。だからこそリーグ開幕前でコンディションが万全でない国内組から唯一代表入りし、36歳になっても絶大な信頼を置かれるのである。

 そして代表戦直後のAリーグデビュー戦でも50m級の強烈なロングシュートを決めて見せた。メルボルン・シティの一員として初めて戦うリーグ戦、しかもメルボルン・ダービーという大一番で千両役者ぶりを見せつけた。やはりケーヒルの勝負勘とここぞの爆発力は他と一線を画す。浅野にはこんな力を身につけてほしい。

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