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代表 7年前

【識者の眼】“サウジ三連星”を迎撃せよ! ハリルJが警戒すべき幻惑のアタッカー陣

日本代表は15日、ロシアワールドカップアジア最終予選でサウジアラビア代表とホームで対戦する。グループで最多の8得点を挙げているサウジアラビア代表だが、中でも日本代表が警戒すべきは“サウジ三連星”だろう。ハリルJ守備陣は、勝利を収めるためには彼らを迎撃しなければならない。(文:河治良幸)

text by 河治良幸 photo by Getty Images

2列目の“三連星”に要注意

サウジアラビア代表
日本代表はグループ首位に立つサウジアラビア代表と対戦する【写真:Getty Images】

 サウジアラビアはオランダ人の名将ファン・マルバイクに率いられ、アジア最終予選のでは3勝1分の勝ち点10で首位を走る。勝ち点7の3位で追う日本としてはホームの試合で何とか勝利を飾り、勝ち点で並んだ状態で前半を折り返したい。

 そのためにはもちろんゴールが求められるが、サウジアラビアの攻撃を阻止することが絶対条件だ。サウジアラビアは後ろから丁寧につなぐスタイルだが、プレッシャーがかかると前線へのロングボールを選択しがちである。またボールを奪った時に相手の守備が前掛かっていれば、一発の縦パスを前線に付けて一気にドリブルで勝負する傾向が強い。

 どの攻撃にしてもサウジアラビアの鍵を握るのは[4-2-3-1]の2列目に並ぶ3人のアタッカーだ。前日会見でヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「3、4人がものすごい能力を持ったチーム。彼らの攻撃的なプレーをしっかりコントロールしなければいけない」と語った。その3、4人のうちの3人はヤヒア・アルシェハリ、ナワフ・アルアビド、タイシール・アルジャッサムと想定できる。

 彼らは基本的には2列目で横並びの関係になるが、その中で目まぐるしくポジションを変え、チャンスと見れば積極的にドリブルを仕掛けてくる。細かいコンビネーションがあるわけではない。しかし、ボール保持者が入れ替わり立ち替わり縦に仕掛け、残る選手が1トップに張るナシル・アルシャムラニやナイフ・ハザジの周囲から飛び出す攻撃はつかみ所が難しい。

 日本が高い位置からプレッシャーをかけ、ビルドアップの精度を落とさせることで、彼らに前を向かれるシーンはかなり限定できるが、全ての局面で防げることはまず無いため、いざ高い位置でボールを持たれた場合の“迎撃態勢”は守備陣が準備しておく必要がある。

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