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レアル、“完璧な”2016年は最終局面へ。クラブW杯に向け主力温存。BBC依存も脱却か

text by 高橋康光 photo by Getty Images

BBC依存からの脱却。台頭する若手たち

マリアーノ・ディアス
レアル・マドリーのマリアーノ・ディアス【写真:Getty Images】

 チームの看板BBC(カリム・ベンゼマ、ガレス・ベイル、クリスティアーノ・ロナウド)は今季も健在だが、個々の負傷により3人揃ってのプレー機会は減っている。だが、ケガの功名というべきか、アルバロ・モラタ、ルーカス・バスケス、マルコ・アセンシオらの若手の台頭もあり、BBCへの依存を減らすことに成功しつつある。

 そして、相手によってポゼッションを放棄し、守備的な戦いも厭わないなど、戦術面でもジダン監督の柔軟かつ現実的な哲学が着実に浸透してきた。スタープレーヤーの操縦術、メディア、フロントとの付き合い方も含めた、ジダン監督のチームマネージメントが光った今季の序盤戦といえよう。

 そんな中で、2017年に向けて、この試合でも光った1人の注目プレーヤーを挙げておきたい。それは、カンテラ(下部組織)出身の23歳のFWマリアーノ・ディアスだ。

 この試合では72分に登場。そして83分に同点となるリーグ戦初ゴールをヘディングで決め、この日の勝利に貢献した。サッカーの世界では聞きなれないドミニカ共和国代表の若きFWは、今季レアル・マドリー・カスティージャ(Bチーム)から昇格。ここまでリーグ戦3試合、チャンピオンズリーグ(CL)で1試合、スペイン国王杯で2試合に出場、計4ゴールをマークしている。

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