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本田圭佑 7年前

ミランは本田が鍵握るか。ローマとの大一番、10番に求められる攻守のタスク

現地12日、ACミランはアウェイのローマ戦に挑む。2位と3位の上位対決となり、ミランとしてはプレッシャーのかかる一戦になるが、指揮官は必要以上に気負ってはいない。先発には久々に本田圭佑が復帰すると見られている。代役という立場だが、求められることは多い。組織のバランスを崩せば試合が難しくなるだけに、本田が勝負の鍵を握る側面もあるだろう。(取材・文:神尾光臣【ローマ】)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

ローマ戦を楽しみにするモンテッラ監督「軽やかにプレーを」

ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督
ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督【写真:Getty Images】

「我々が上位対決に挑めることを嬉しく思うし、これはシーズン最初から頑張ってきたことの成果だ。選手たちにはこの状況を楽しみつつ、軽やかにプレーしてほしい」

 11日、ローマ戦の前日会見でミランのヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は語った。15節を消化して2位ローマと同勝ち点の3位。この成績に周囲はもちろんのこと、指揮官自身にとっても予想を上回る好成績であったというものだ。

 ミランのようなクラブにとっては上位争いをして当然であり、勝つことは義務だと考える向きはあるかもしれない。すると「状況を楽しんで軽やかにプレーを」というモンテッラ監督の発言は真剣味を欠くようにも思われる。しかし、それは彼の発言の本意ではないだろう。

 今季のミランの武器は若い選手たちの成長力そのものである。決して分厚いとは言えない戦力を用いながら、攻撃性とハードワークが両立した勝負強いサッカーを展開して、成績も付いてきた。

 多くの選手にとって上位対決は慣れていないものだが、そこを重圧で潰すのではなく、はつらつとプレーさせるように仕向けている。このようなモチベーションのコントロールに、モンテッラ監督の手腕の一端が現れているようだ。

 もっとも、いかにも挑戦者然とした発言の裏には、現実的な戦力の算段というものも見え隠れしている。現在のローマについてモンテッラ監督は「戦力も揃い、かつ試合中にも様々な戦術変更に対応が出来る、スクデットを狙って整備されたチームだ」と評していた。

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